工場やビルなどで防水工事をする場合、施工箇所によっては業務に支障を及ぼす可能性もあるため、工期を事前に把握しておく必要があります。ここでは、防水工事別の工期や耐用年数の目安、工期を短縮させる方法などについて解説します。
防水層の劣化を放置しておくと、建物に浸水して大きなダメージを与えることにつながりかねません。劣化に気づいたら早めの工事が必要です。防水層のひび割れや浮き・剥がれ、目地の破損、コンクリートの遊離石灰などが、防水工事を実施する劣化症状の一つの目安になってきます。
また、施工不良や排水勾配の不良を発見した場合も、防水工事が必要となってくるでしょう。建物に浸水が及ぶと多額の修繕費が発生する恐れがあるため、早めの対策が肝心です。
ウレタン防水は、ウレタン樹脂を含む特殊塗料で塗装するタイプの防水工事です。工期は3~10日程度となります。改修工事は既存防水層の撤去が必要なため工期は若干長くなるでしょう。
シート防水は、塩ビ系や合成ゴム系のシートを接着剤で貼り付けて施工を行います。工期は1~3日程度です。改修工事の場合は、ウレタン防水と同じく防水層を撤去するため長くなります。
アスファルト防水は、溶融したアスファルトと防水シートを使い防水層を形成する工事です。工期は7~10日ほどとウレタン防水やシート防水と比較すると長くなっています。改修工事の場合も同様です。
防水工事の工期を短縮するには、事前準備、工程管理、業者の選定が重要です。資材の手配や現場調査を早めに行い、天候を考慮したスケジュールを組むことで、作業の遅れを防げます。工程管理では、進捗を把握し、遅延を最小限に抑える工夫が必要です。
さらに、実績のある業者を選ぶことで、適切な施工計画やスムーズな対応が期待できるでしょう。事前の打ち合わせを十分に行い、工事内容を共有しておくことも重要です。準備や管理を徹底することで、工期の延長も防ぐことができます。
主な工法 | 耐用年数の目安(年) |
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ウレタン防水(通気緩衝工法の場合) | 13~15年程度 |
シート防水(塩ビシート防水機械固定法の場合) | 15~20年程度 |
アスファルト防水 | 15年~20年程度 |
上記のとおり、耐用年数は工事内容によって異なるのが特徴です。ウレタン防水とシート防水が10~15年とほぼ同じくらいであるのに対し、アスファルト防水は10年程度とやや短めの耐用年数となっています。防水工事の内容に応じて適切なメンテナンスを定期的に行うことで、防水効果をさらに長持ちさせることができるでしょう。
防水層の劣化のサインに気づいた時、または耐用年数を経過した際は、防水工事の実施が必要となってきます。防水工事の工期は、防水工事の種類によって異なります。改修工事の場合で、ウレタン防水とアスファルト防水は5~7日、シート防水は7~10日が工期の目安です。
できるだけ短い工期で防水工事したい場合には、事前準備や工程管理の徹底に加えて、実績が豊富な専門業者に工事を依頼するのがおすすめです。
工場や施設などの非住宅向け防水工事は、施工場所に適した業者を選ぶことが大切です。施工場所によって適切な工法や防水材が異なるため、業者の特徴や得意な分野を確認したうえで選びましょう。
当メディアでは、「工場や物流倉庫などの工業施設」「学校や共用スペースなどの公共施設」「橋梁や道路などのインフラ設備」の3つに非住宅を分類し、それぞれおすすめの防水工事業者を紹介しています。
本メディアでは、防水工事が求められる非住宅を『工業施設』『公共施設』『インフラ設備』の3つに分類し、それぞれの施工場所に適した防水工事ができる業者を厳選して紹介します。