アクリルゴム系防水で使用される塗料は水性であるため、有機溶剤を含む塗料とは異なり、臭いが少なく金属製の屋根にも使用することができます。また、伸縮性もあるため、下地の動きに追従できるのも特徴です。
アクリルゴム系防水では、防水したい箇所に塗料を塗布して施工を行います。始めにホコリや汚れなどを除去する下地処理を行ったあと、塗料の密着性を高めるプライマーを塗布。その後、液状の塗料を塗っていくので、複雑な形状をもつ場所にも施工可能です。
下地の上から直接塗布していく「密着工法」と、下地の上に通気緩衝シートを敷いてから塗布していく「通気緩衝工法」の2つの工法があるのも特徴です。工法を使い分けることで、水分を含んでいる下地でも水蒸気による膨張を抑えながら、防水性能を長く維持することができます。
液状の塗料を使用するため、幅広い場所で施工を行うことが可能です。ひび割れが生じている外壁にも下処理をしっかり行った上で塗装すれば、高い伸縮性で長期にわたりひび割れの再発防止につなげることができるでしょう。また、水性塗料を使用するので、ウレタン塗膜防水では対応できないような金属製の屋根や建材などの防水にも適しています。
液状かつ水性な塗料で、「複雑な場所にも塗装できる」「金属製の建材にも対応できる」といった汎用性の高さがアクリルゴム系防水の大きなメリットです。また、表面をしっかり塗料で覆えるため、シート防水のようにつなぎ目の浮いた部分から浸水することもありません。塗装後に下地にひび割れが起きても、高い伸縮性で防水機能を維持することができます。
手作業によって塗料を塗っていくため、仕上がりが職人の技術によって左右される点がデメリットです。施工不良は見た目の美しさだけでなく、劣化を早める原因にもつながります。そのため、業者選びの際には実績や事例などもよく調べておくことが必要です。また、材料費が割高であるため、ウレタン塗膜防水よりもコストが上がるのもデメリットと言えます。
アクリルゴム系防水は、水性塗料を使用し、金属建材や複雑な形状にも施工できる防水工法です。高い伸縮性があり、外壁のひび割れ対策にも適しています。密着工法と通気緩衝工法を使い分けることで、幅広い下地に対応可能です。
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防水工事にはさまざまな種類があるので、施工場所に適した防水材や工法を選ぶことが重要です。特に、非住宅向けの防水工事では、施工場所ごとに適した業者を選ぶことで、耐久性が高く、コストバランスの良い工事が実現できます。
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