ポリウレア樹脂とは、イソシアネートとポリアミンの化学反応によって生成される樹脂化合物です。衝撃や熱変化に強く、その強度の高さはコンクリート並みとも言われています。また、高い伸縮性も特徴で、種類によっては400%以上の伸縮性(※)をもつものもあります。
ポリウレア樹脂防水の施工は、スプレー噴射によって行われます。下地の表面を均一にならした後、ポリウレア樹脂の密着性を高めるためにプライマー処理してから噴射をします。1.5㎜の薄さでも高い強度を出せると言われており、広範囲に及んで施工することが可能です。
ポリウレア樹脂は溶剤を含まないため、噴射時に有毒ガスを発生することがありません。これにより安全性の高い施工が実現できます。速乾性にも優れているため、数秒から数分程度で硬化します。紫外線にも強く、日当たりの良い場所にも使用することができます。
高い防水性に加えて衝撃に強い特性を併せもっているため、屋内・屋外の駐車場の防水に適しています。また、紫外線にも強く、直射日光を受けやすい屋根や屋上に施工すれば、劣化の予防にもなります。工場や倉庫など広さのある場所にも、スプレー噴射で一度に広範囲へ施工が可能です。速乾性が高いので、作業の停止時間をできるだけ抑えることができるでしょう。
高い強度と柔軟性があるので、防水性能の向上に加えて衝撃や温度変化による影響から建物を保護することができます。広範囲を一度に施工することができ硬化速度も速いので、短工期で施工することも可能です。また、液だれがしづらく、継ぎ目のないきれいな仕上がりを実現しやすいのもメリットと言えるでしょう。
ポリウレア樹脂は、メーカーごとに使用方法が異なるため、適切な取り扱いをしない場合、浮きや剥がれの発生原因となる可能性があります。さらに、ポリウレアがもつ特長が十分に発揮されない恐れも生じます。耐熱・耐薬品目的も兼ねて使用するのであれば、事前に綿密な検証を行うことも必要です。また、性能が高いためコストがかさむ傾向にあります。
ポリウレア樹脂防水は、高い強度と伸縮性をもつ特殊な樹脂をスプレー噴射で施工する工法です。速乾性があり短工期で広範囲に施工可能。紫外線や衝撃に強く、工場・倉庫・屋上・駐車場などの防水に適しています。
このメディアでは、その他にも防水工事に関する基礎情報をわかりやすく紹介しています。
防水工事にはさまざまな種類があるので、施工場所に適した防水材や工法を選ぶことが重要です。特に、非住宅向けの防水工事では、施工場所ごとに適した業者を選ぶことで、耐久性が高く、コストバランスの良い工事が実現できます。
防水の種類や特徴を理解したうえで適切な業者を選びたい方は、以下のページもぜひチェックしてください。
断熱材や防水材の製造から販売、施工まで自社一貫した体制が強みの日本アクア。同社のポリウレア樹脂防水「アクアハジクン®」は、在籍する吹付の職人が一気に工事を行うことで工期を短縮できるのが魅力。また、高い耐久性と耐候性も兼ね備えており、メンテナンス頻度を減らすこともできます。
マルホウは、防水事業や環境関連事業を全国で手がける企業です。ポリウレア樹脂防水をはじめ、さまざまな種類の防水工事に対応しており、ニーズに合わせて工法を提案できるのが強み。建物はもちろん、ポリウレア樹脂によるプール防水にも対応が可能です。
大阪を中心に建物・土木の防水工事を幅広く手がけるカンボー。屋上緑化事業も展開しており、ポリウレアとウレタンの複合防水による屋上緑化「グリーンプレイス」を提案。高い耐根性を実現できるため、芝生や果樹園にも耐根層なしでの施工を可能としています。
本メディアでは、防水工事が求められる非住宅を『工業施設』『公共施設』『インフラ設備』の3つに分類し、それぞれの施工場所に適した防水工事ができる業者を厳選して紹介します。